毎日、暑い日が続く中、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
私はこの暑さを感じるような日が続くとあぁ今年もお盆が来るのだなあとしみじみと感じております。
お盆と言えば実家に帰省したり、どこかに旅行に行ったりと皆様それぞれの過ごし方があるかと思います。
もう夏のご予定はお決まりでしょうか?
私は生まれも育ちもお寺ですからお盆というのはたくさんの方がお参りに来るものだと子どもの頃から思っておりました。ですから私はこの時期になるとお盆のお参りをする前にお墓掃除をするのが子どもの頃からの毎年の恒例行事になっています。 熱い日差しの中、汗を流しながら、黙々と掃除をしていると、暑いからこのくらいで十分だろうと手を止め、お墓を眺めていると、ふと、このお墓には一体何人のご先祖様が眠っているのだろうか?どのくらいの方々が関わり合って今の私があるのだろうか?と考えていました。 私の父と母、その父と母にはまたそれぞれ両親がいて、十代さかのぼると1024人もの人がいます。そのうち一人でもいなければ、今の私は存在しません。 ご先祖様が今日に至るまでいのちを繋いできて下さったこと、見守っていてくださったことが何よりもありがたいことでありその結果、私がこの世に存在できているのです。 このように、人は、一人の力ではなく、大勢の人の支え、また、天と地や自然そして、すべてのいのちに支えられ、存在しているのです。このことを仏教では「縁起」と教えています。 私たち一人一人が様々な関わりの中で生かされていることを自覚し、お互いを支え合い生きていくことの大切さ、人と人との繋がりに感謝することをお釈迦様はお説きになりました。 ご先祖様に支えていただいている。そんなことを思うと、自然とお墓掃除にも熱が入り、ご先祖様への感謝を込めてお背中をゴシゴシと洗うようにお墓を磨き、桶に汲んできた水でお背中を流すように水をかける。そうするとお墓はいつもよりもピカピカと輝き、自然と自分の心までも洗われるような気持ちになりました。次は私ひとりではなく家族みんなでお墓掃除に行こうと提案しよう思います。
お盆は亡きご先祖様がこの世に戻ってこられるという大切な期間です。皆様もお墓掃除をされる際には、日頃の感謝を込めて掃除してみてはいかがでしょうか?
